スタッフコラム

そうだ、中藏で家建てよう(15)外構工事

玄関アプローチ。

 

建物自体の工事もほぼ完成に近づき、最後に建物周りの外構の工事を行います。我が家の敷地の東西は、隣の建物との距離が狭いため犬走を土間コンクリートで打つ程度で、メインは南側の正面、玄関アプローチと駐車スペースになります。

 

 

洗い出し仕上げ。

 

アプローチの床仕上げは洗い出し仕上げにしました。駐車スペースの床はシンプルに全面土間コンクリートで仕上げるため、階段まで同じ土間コンクリートで仕上げると全体的に無機質な雰囲気になりすぎるため、アクセントになるよう仕上げを変えました。

「洗い出し仕上げ」とは、セメントに玉砂利などの骨材を入れてねり、コテで塗りこんだ後、セメントが固まる前に表面のセメント分を水や刷毛、スポンジなどで洗い出すことで中の骨材を表してつくる仕上げです。石のサイズが大きくなると和風のイメージが強くなったり、石の色によっては洋風になったり、セメントの色と石の組み合わせにより様々なバリエーションをつくることができる仕上げです。

 

 

 

我が家は、外壁に黒のスパンサイディングを採用し、建物自体はモダンなデザインになっているため、和風の要素も取り入れながらも和風になりすぎないよう、黒の小さめの玉砂利の洗い出し仕上げにしました。黒い玉砂利は雨に濡れると黒さが増し、黒光りします。普段とはまた違った表情になって素敵です。

 

 

 

 

アプローチの真ん中に最終マスがきてしまいましたが(位置を変更したかったのですが、動かすことができず・・・)洗い出し仕上げにしたことで、多少カモフラージュできた気がします。

 

 

 

黒い門柱。

 

アプローチの横に、表札用に黒のモルタルの門扉を設けたいというのが設計当初からの私の願いでした。左官の職人さんと相談して、モルタルには割れが入りやすく白化しやすいとのことで、モルタル調に仕上がる左官材料でつくることにしました。モルタル調の左官材料とは、樹脂を含んだ特殊なセメントでつくられた材料です。弾性があるため割れが入りにくく、色の種類も多く下地材も選びません。最近では多くの国内外のメーカーさんから販売されていますが、今回は国内メーカーの材料を塗ってみることにしました。耐水性・耐油性(耐薬品性)、紫外線抵抗性にも優れた材料で、キッチンやダイニングテーブルの天板、浴室の仕上げ材にも使用されています。

 

 

しかし基本的には内装材のため、メーカーさん曰く、直射の紫外線や随時雨のあたる外部で使用することはあまりないそうです。紫外線に当たりどの様な経年劣化が生じるかは正直分かりませんが、折角なので実験ということで使用することにしました。施工当日はメーカーの営業さんも見学に来て、様子を伺っていました。問題がなければそれで有難いですし、再度重ねて塗ることも可能なため、問題が生じた場合はもう一度塗ってみるか、新たな材料を試してみようかと思っています。

 

 

 

職人さんが作業をしていると、近所の子供たちが興味津々に見学をしにきていました。そして、子供たちに見られていると職人さんたちも張り切って作業しているように感じました。