スタッフコラム

そうだ、中藏で家建てよう(5)建物の計画4

仕様とは。

 

建物の『仕様』とは、いわゆる『構造や外装内装の仕上げ材、キッチン等の設備機器の種類』など、建物に使用する材料の品番などの内容のことをさします。その内容に沿って見積りを行い、建物の工事金額が決まっていきます。そのため、大体の建物のデザインが決まってくると、併せて仕様についてもお客様と打合せを行います。見積り内容が予算内で収まっていれば問題ないのですが、予算オーバーの場合は仕様を変えてみたり、必要設備の再検討をしてみたりと一つ一つ仕様の調整を行い、理想のマイホームに仕上げていきます。

 

各部の詳細仕様。

 

我が家の各部の仕様についてです。

構造や断熱気密性能に関しては・・・

 

耐震等級:

構造計算を行い、耐震等級3を確保。

耐震等級とは、建物の強さ・強度の指針で、等級1 (基準値)から等級3まであります。

 

高気密高断熱:

断熱材は、燃えにくく吸音効果が高いグラスウールを採用。袋なしのグラスウールを柱間に充填し、その上を気密シートで覆います。袋なしの場合、施工した際に断熱材に隙間がないかを確認しやすく、筋交い部分にも隙間なく施工できます。屋根には合計20㎝厚の断熱材を充填します。

※断熱材には他にもロックウールやセルロースファイバー等の種類があり、施工方法も色々とありますが、詳しい説明は耐震等級についてと併せて、また改めて記事にしたいと思います。

 

窓サッシ:

ペアガラスの高性能樹脂製サッシを採用。昔の窓はアルミサッシが主流でしたが、近頃は樹脂で作られたサッシが多くなってきています。金属製と樹脂製では熱の伝わる量が全く違い、熱の伝わりが大きいアルミは、熱をどんどん通す性質があります。つまり、夏は外の暑い空気を室内に入れ込み、冬は暖かい空気を室外へ逃がしてしまうのです。一方で、熱の伝わりが小さい樹脂は、熱の出入りを抑え、結露も防げます。

 

 

参考:YKKAP HPより

 

 

 

換気設備:

24時間セントラル換気システム(第3種ダクト方式)を採用。小屋裏にダクトを通して、建物全体の換気を行う方式です。気密性が高い建物では、密閉された室内に空気がこもってしまうため、きちんと換気計画を行わなければいけません。

 

 

床壁天井の材料。

 

リビング・ダイニングや居室の床は無垢のフローリング材、水廻りやキッチン部分は汚れや防水に優れた、クッションフロアというビニル製の床材を採用します。壁天井は勉強がてら色味を色々と試したいと思っているので、ビニルクロスにします。本音を言うと、LDKとトイレの壁は漆喰塗装仕上げにしたいと思っています。紙製のクロスの上に、塗料のようにローラーで漆喰を塗ることができる製品です。漆喰とは石灰石を主原料とした塗り壁材で、日本でも昔から使われてきた材料です。調湿機能や臭いを分解する作用があるため、部屋の湿度を調節してくれたりトイレの嫌なアンモニア臭を取ってくれたり、漆喰の壁は「呼吸する壁」とも呼ばれています。実際に壁紙の仕様を決定する段階にまでくると、全体の工事費もまとまってくるため、予算次第で再検討しようと思います。

 

 

各部屋の雰囲気の共有。

 

実際にどのように仕様を決めていったのか。

構造や断熱気密性能などに関しては、『耐震等級3』、『高気密高断熱の住宅』ということをまず前提で決めていたため、予算と相談しながら断熱材の種類や仕上げ方法、窓サッシの種類を決めていきました。一方で難しいのが、内装の仕上げです。

我が家では、共有が可能な画像収集アプリを使い、内装の仕上げ、欲しい設備、部屋の雰囲気などのイメージ画像を夫婦でどんどん保存していきました。部屋全体の色味や照明の配置など、言葉ではなかなか伝えられないので、イメージ画像などを集めるのはお互いのイメージを伝え合う情報ツールとして、大変有効にはたらきました。

我が家で使用したのは『ピンタレスト』という画像収集アプリですが、他の画像アプリをつかったり、インテリアを紹介しているサイトで画像を探してみたり、Lineのアルバムに画像を保存していく方法もあります。アプリやサイトを上手く活用してみて下さい。設計する側としても、イメージ画像を見せて頂けることで、お客様の要望をくみ取りやすくなります。

 

ピンタレスト(https://www.pinterest.jp/)

参考にしてみて下さいね。