お知らせ

熊本市にて町家保存についての講演を行いました

先日、熊本県熊本市の新町・古町地区にて、町家の保存方法と、まちづくりの講演をさせていただきました。新町・古町地区は、加藤清正が熊本城の築城とともに造った城下町で、現在も往時の面影を色濃く残している一角です。

しかし、同地区一帯は2016年4月14日に発災した熊本地震による揺れにより、古い町家の多くが全壊半壊しました。そして、壊れた町家を解体撤去するために、行政が補助金を出したことで、一気に古い町家は取り壊されてしまいました。そこで、新町・古町には昔の雰囲気ある街並みが守れなくなることを危惧する地元の方たちが集まり「くまもと新町古町復興プロジェクト」を立ち上げられました。地道な活動を通じて、町家保存の相談や、活動メンバーも増え、あとは実行に移す段階にようやく辿り着かれました。

そのような経緯から、京都で町家保存の経験をさせていただいた内容を少しでもお伝えできればと思い、講演をさせて頂きましたが、40名以上の多くの方が、真剣に質問される様子をみて、我々も学ばせていただくことが多くありました。
自分たちの住んでいる町に誇りをもち、未来に向けて『つなぐ』気持ちをもつことが、画一的な町並みから脱却し、その土地特有の町並みを創りだせるのだと改めて、感じました。少しづつですが、100年後を見据えたまちづくりのお手伝いが出来るよう、我々も関わらせていただけるよう邁進したいと思います。

2017年9月熊本講演
2017年9月熊本講演
2017年9月熊本講演
2017年9月熊本講演